民泊として使用できる住宅について

民泊として使用できる住宅には要件があります。
要件とは、「設備要件」と「居住要件」であり、両方を満たしていることが必要です。
あなたが予定している物件が、民泊としての要件に当てはまっているのかを確認しましょう。

 

設備要件とは

必要な設備

届出を行う住宅には、次の4つの設備が設けられている必要があります。

 

「台所」「浴室」「便所」「洗面設備」

 

これらの設備は物件ごとに作りが違いますので、判断に困るケースもあると思います。
例えば、洗面設備としての機能を有していれば、台所でも認められる場合があります。

 

設置場所

必ずしも1棟の建物内に設けられている必要はありません。
同一の敷地内の建物について一体的に使用する権限があり、各建物に設けられた設備がそれぞれ使用可能な状態であれば、これら複数棟の建物を一の「住宅」として届け出ることが可能です。

 

公衆浴場等による代替の可否

これらの設備は、届出住宅に設けられている必要があり、届出の対象に含まれていない近隣の公衆浴場等を浴室等として代替することはできません。

 

設備の機能

これらの設備は、必ずしも独立しているものである必要はなく、一つの設備に複数の機能があるユニットバス等も認められます。
また、これらの設備は、一般的に求められる機能を有していれば足ります。例えば、浴室については、浴槽が無くてもシャワーがあれば足り、便所については和式・洋式は問いません。

 

 

居住要件とは

対象となる家屋

届出を行う住宅は、次のいずれかに該当する家屋である必要があります。

  • 「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」
  • 「入居者の募集が行われている家屋」
  • 「随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されている家屋」

 

1.「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」の考え方

「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」とは、現に特定の者の生活が継続して営まれている家屋です。「生活が継続して営まれている」とは、短期的に当該家屋を使用する場合は該当しません。
あなたが普段生活している自宅に旅行者を招き入れるようなケースが該当します。

 

2.「入居者の募集が行われている家屋」の考え方

「入居者の募集が行われている家屋」とは、住宅宿泊事業を行っている間、分譲(売却)又は賃貸の形態で、居住用住宅として入居者の募集が行われている家屋です。
ただし、広告において故意に不利な取引条件を事実に反して記載している等、入居者募集の意図がないことが明らかである場合は、「入居者の募集が行われている家屋」とは認められません。
入居者募集が行われているかの確認のため、募集広告やネットの募集画面の提示を求められます。
なお、アパートのような集合住宅の場合、一棟すべてを民泊とするのではなく、1室だけを届けることでその1室だけを民泊とすることができます。

 

3.「随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されている家屋」の考え方

「随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されている家屋」とは、生活の本拠としては使用されていないものの、その所有者等により随時居住利用されている家屋です。
当該家屋は、既存の家屋において、その所有者等が使用の権限を有しており、少なくとも年1回以上は使用している家屋であり、居住といえる使用履歴が一切ない民泊専用の新築投資用マンションは、これには該当しません。

 

(随時居住の用に供されている家屋の具体例)

  • 別荘等季節に応じて年数回程度利用している家屋
  • 休日のみ生活しているセカンドハウス
  • 転勤により一時的に生活の本拠を移しているものの、将来的に再度居住するために所有している空き家
  • 相続により所有しているが、現在は常時居住しておらず、将来的に居住することを予定している空き家
  • 生活の本拠ではないが、別宅として使用している古民家

 

随時居住を証明するために、周辺商店での買物レシートや最寄り駅までの切符等の提示を求められます。

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